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まだお昼なのに、外は夜だった。これが感覚と、自然法則のちがいなのかな。 でも、外の夜だって束なのだ。地球が廻って19時だって決めたとき。眠れないとき。眠らなきゃいけないとおもうとき。冷蔵庫がうなるとき。「さよなら」が指のすみまで駆けめぐるとき。 柿のむき方がわからなくて、そのうえ、調べる気もおきなかったから、皮のまま食べた。梨は皮をむいて、食べた。どちらも味がうすくて、よその惑星の食べものみたいだった。 『正しい本の読み方』、読了。正しいということばに、どうしたって惹かれる。あまりおもしろくなかったけど、最近出版された本をよむことは、たのしかった。
9時間ほど眠って、朝からバスケットボールをした。おわったらもうお昼で、きのうもそういえばお昼だった、とおもって、メッセージを送った。うつくしい虫を、20分ほどみた。赤い羽で飛んだ。きちんと課題をおわらせて、ビスケットアイスをたべるために歩いた。図書館で、本を3冊借りた。パンをたべるために、歩いた。 起きてからずっと、世界は、あまい風で、たっぷりみちていた。真夜中も、きっとそうなんだ。たしかめなきゃ! 『子どもたちのいない世界』、読了。『ソフィーの世界』、欲しいな。 そう! 尾道駅にも、本屋さんはあるみたい。うれしい。
神さまを、信じたことがない。憧れても、問うても、みつからない。時間も、原因も、正しさもあるのに、神さまだけが、みあたらないなんて、ほんとう? 音楽が、わたしを追い越す。メアリージェーン! そうだよ、ぼくは、そこに行くことだってできるんだ! だけど、また会いたいな、金木犀は、この辺にだって咲くんだ。
表現が、なんだっていうんだろう! 正解をみつけるために、健やかでなければならない。 普遍と真実。わたしが泣いても浮かない体!
秘密でなきゃなんない。話したり、笑ったり、だまったりのすべて。秘密に。歩いたり、潜ったり、つないだりのすべて、秘密にしなきゃなんない。
空を飛びたい、どうして飛べないの? 夢のなかで、あんなに飛んでいたのに。 ALのライブだ、まちがいないんだ。 このあいだ、おかあさんは、海であそぶ、ビデオのなかのわたしを見て、まだまだちびっこだね、と言ったよ。どうしてと言ったら、ちびっこだよ、と言う。あたり! 知っていたけど、うれしかった。 ぼくはぼくの名前も、おかあさんの名前も、ちゃんとわかってる。 だけど、おかあさんが、こどもを愛していて、こどもを、たくさんおもっていることは、まだちゃんと、わかっていない。考えようとすると、いつも泣いてしまう。 ぼくがどこに行っても、そこには、だれかがいるんだとおもう。無はいま、どこにもないのかな? 足の小指の、感覚のようなもの? まるに、きつねの毛が生えていたらいいのにな。とくにまるには、きなこ色がよく似あう。ふさふさで、清潔に保つのが大変かもしれないけど、そうなったときは、きっと、まるの友だちや、おとうさんが、助けてくれるとおもう。わたしは、もちろん手紙を書く。 ココアをつくって、のんだ。あついマグが、きもちよかった。 これから、まだ夜だよ。
夢みたい! ALのライブだ。 生きていたこと、晴れていたんだよ、わすれちゃだめだ。 夜、カノさんと出窓にならんで、お化粧をした。人に、口紅を、ぬってもらってばかりだな。 眠たい。ここちいいな。みんなも眠たくなったらいいな。
12時半ごろ起きる。空が青かった。 ほんのちょっとの14時に、空気とまざった風が、くるぶしと首をなでる。濡れた石にふれると、手のひらは熱かった。輪郭と熱。きみも、きっとそうでしょ。ふれないと、わからないんだ。
だれかが、元気でいるための、わたしであったら、いいのにな。おかあさんが、うれしくなっちゃうようなわたし、さやちゃんが、笑っちゃうようなわたし、まるが、眠たくなっちゃうようなわたし、ざっきーさんが、駆けだしちゃうようなわたし。 あいかわらず、わたしが、じゃまだ! 時計や時刻表をなんども、見まちがえた。待ちあわせに、35分も遅刻をしたり、バスを2時間も、待ったりした。疑わなくちゃならない。くたびれても、それは、絶対です。 けどね、冷蔵庫には、きちんと桃がある。よかった! 明日は、まりなさんが踊っちゃうような、わたしかも。 誰にも言えないさよならだ。
例えばね。 横になると、指さきにあったかなしみが、うすくひろがる。なみだのしみた、石の、くぼみは頬に、ぴったり。
わたしが、ここにいることで、誰かを、かなしませてる。わたしの、おもいが、望みが、じゃまをして、みんなのあってほしい、わたしでいられない。なんて、じゃまっけなんだろう。どうして、こうなんだろう。志村も、壮平も、わたしも、どこにいるの。おかあさん、ごめんなさい。みんな、ふうこ、そら、そら。
2回、乗りすごして、尾道に着く。 快速電車の、四角く大きい窓から、空色の、空がみえた。 ねえ、あのおおげさな、くもをみた?  かなしみが、指さきにたまるから、音楽をきいて、役たたずになる。
くもり、のち、酸欠。 わたしの底が、浸水しているということ、すっかり、忘れていた。 『インディゴ地平線』を買う。〈今 彗星 〉の、空白でたまらなくなる。
あはは。昨日のブログは、志村をまねてるね。 おかあさんと、須磨に行った。 月見山駅をでたとたん、線だけになった。空洞だから、風が、みょうみょう、ぬけてゆく。 海はつやつやで、足を浸すと、9月だった。おかあさんは、砂利に寝ころがって、陸上部のキャプテンの話をしたり、空のようす(絵にかいたみたい。九州行きの飛行機がとんでる)を説明したりした。ぼくはそのあいだ、おかあさんの左膝に6つ、貝がらをのせた。 晩ごはんは、おかあさんのすきなうどん屋さんで、月見うどんを食べた。食べながら、夢だったらいいのに、とおもった。夢だったら、目を、あけるだけなのに。 いいところだったな。住みたいなって、おもうくらい!
ここに、しるしておきたいことがあった。もちろん、忘れた。 三ノ宮にて、ひとり。カナリア色のTシャツ、インディゴ色のジーンズをきて、19時半のジュンク堂へ。ひさしぶりで、なかなかよい気分。本を買って、さっさと帰る。 尾道駅周辺にも、本屋がほしい。 わたしのまなざしが、無遠慮であることに気づく。 昨晩、踊ってばかりの国の、アルバムをきいた。もちろん、すばらしかった。
さやちゃんと、喧嘩する夢をみた。互いに無視して口を聞かない、そういう喧嘩。 次兄と、いっしょにいた。ふたりで、ぴっとりいっしょにいたころを、おもいだした。
おばあちゃんが、しんでしまった。 おかあさんが、おばあちゃんの顔をみせてくれた。「かわいいやろ」と、おかあさんは言って、わたしも、とてもかわいいと、おもった。 由美子さんのことばが、部屋の、あらゆるところに、くっついていた。だから、すこしずつ、由美子さんをおもう。   おばあちやのところへ向かう時間で、『なつのひかり』を読みおえた。そして、「これは、ちかいかもしれない」と、おもった。 「これ」とは、『なつのひかり』なのか(おそらくちがう)、読書なのか(そうともいえない)、物語なのか(そうかもしれしない)、べつの何かなのか、どうしてもわからない。何にちかいのかも、わからない。 ただ、わからないことをおもうまえに、志村のことを考えていたことは、確かだった。 死について。 おばあちゃん、わたし、未知で、いられたかな?
雨ふる夜は、まちがいなく、いい夜だ。
おかあさんが、海へ連れていってくれた。風がつよくて、水はつめたくて、すこし怯んだ。でも、はいってしまえば、いつも(?)どおり、ずるい温度!おおきな波にころがされ、なんども、岸にあげられた。 たのしいから、おかしいぶんだけ笑う。砂浜をみたら、おかあさんが座っていた。わたし、19歳だ。末っ子で、きみの子宮で、線ができた。 だから、海にいる。風にふかれた、すいかのボールを、追いかけるよ。 夕方、庭で、さんまを焼いた。そのあいだ、庭の椅子に座ったり、青いカリンの実にふれたりした。網においた銀色の、姿勢はとても、よかった。
スーパーのアボカドの箱のなかに、アボカドが5つと、まあるいキウイが、ひとつ、はいっていた。その横に、キウイの箱があった。それには、キウイが、それなりにはいっていた。 どうしたらよいのか、わからなかった! 誰かの意図と、キウイの都合と、アボカドの気もちと、わたしの信条。ないものもあって、あるものはみえづらくて、右か、左か。 底に、ふれてしまったけれど、ちゃんと、決めてきた。 『ハヤテのごとく!』を、41巻から52巻まで読んだ。ほんとうにおわっていた。 9月2日。まだ、スイカを、もりもり食べている。
前に通っていた高校の、文化祭に、行った。 知り合いのバンドの演奏を、聴くためだ。その人は、しっかり、演奏していた。彼に、ギターがあって、よかったな。 それから、由美子さんのお店に、行った。途中で、マネージャーさん(名前を忘れてしまった)がやってきて、3人で、行きたい場所の話をした。カッパドキアに、いちばんおおきな、歓声があがった。「わーっ!」って、ふふ! 由美子さんは、ほんのり元気がなくて、その理由をおしえてくれた。マネージャーさんが、かえってから、ことばの話、魂の話、普遍の話、葬式の話、土や石の話、生の話、死の話、約束の話、存在の話を、した。途中で、カルナのジェラートを、ごちそうしてくれた(わたしのお気に入りは、「三国の海の塩」だよ。おまけは、「みかん」。由美子さんは、「レーズン」で、おまけは「三国の海の塩」)。性格診断もした。由美子さんは、真剣にしていて、わたしはたまに、選択文の、解説をした。 午後1時から、午後5時47分までいた。すべて、なんだかひさしぶりで、たのしかった。由美子さんは、さよならのときに、わたしの肩をたたいて、「ほら、ふれられるね!」と言った。生の話、死の話、存在の話だ! おかえしに、ハイタッチをした。 午後6時に、ラーメン屋さんの前で待ちあわせて、知り合いとラーメンを食べた。いろいろ、いいのかなあ、とおもっていたけれど、彼とのおしゃべりは、やっぱり、たのしい。たくさん話して、午後7時30分過ぎに、お店をでた。すっかり暗かったので、さやちゃんに恋していたときのことを、おもいだした。本屋さんの前で、いっしょに、それぞれの家族の、車を待った。さきに、彼の家族の車がやってきた。運転席にいた人は、きっと、笑っていたとおもう。こういう帰りかたは、とってもすきだな。 くるりのアルバム2枚と、踊ってばかりの国のアルバム1枚を、iPodにいれた。るらり、るうりら! わたしのことをしっている人が、みんな、わたしを、ほっといてくれたらいいな。 悩んだり、がっかりしたり、近くしたり、おおきくしたり、しないといいな。