リンクを取得 Facebook × Pinterest メール 他のアプリ 月が明るい。眩しいのは、存在の光だ。 すべてがうそで、なにもかもがわからなくなって、わたしも、誰も、いなかったとしても。宇宙は絶対にあるのだと信じていたい。言い切ることはできない。だけど、それでいいのだ。わたしには信じるものがある。ある、ということが、少しずつ、わたしのなかに取り込まれてゆく。なんて、力強いんだろう。なんて、たのしいんだろう。 神さまとは言わない。だって知らないのだ。 でも、宇宙はある。わたしがいなくたって、ずっとある。 続きを読む
リンクを取得 Facebook × Pinterest メール 他のアプリ 寝そびれても、あしたまた眠れたらいい。いつかまた日向のなかで眠るかもしれない。 音楽ばかり。ことばばかり。ちゃぽちゃぽ歩く。蹴りあげるだけの海水は重たい。浸からないから、タオルも用意してないよ。くもっているならずっと歩く。 続きを読む
リンクを取得 Facebook × Pinterest メール 他のアプリ 『英文学史入門』を読み続けている。面白い。文学理論を読んでいたときにはなかった、手のひらに残る面白さだ。 だって、わたしはこれを、手放さなくてもいい。ずっと持っているための、何度も繰り返す名をはじめて聴くよろこび。そんなものを味わったことがなかった。 ジョン・ダンの詩を知らないのに、まるで強い影響を受けているみたいだった。インターテクスチュアリティ。知らないまま、わたしはたしかにことばを学んでいた。 続きを読む
リンクを取得 Facebook × Pinterest メール 他のアプリ 『独り舞』を読んで底にひっついてしまった。友だちに勧めてしまったけれど、あわてて撤回した。 離人感や、隔たり。 死と生が支えるだいすきな世界の、向う側がとつぜん透けてみえる。 揺れる陽炎をみつけて、世界に覗きこまれていることを知る。 どれも悪いものじゃない。もっちゃいけないものじゃない。苦しくてもいい。大丈夫じゃなくてもいい。そのまま読みつづける。 続きを読む
リンクを取得 Facebook × Pinterest メール 他のアプリ うれしくてどうしようもないことが、まいにち起きて芯になった。わたし以外のほんとうがここについている。つづいていく。 黒猫は、濡れてるみたいだな。水たまりをみると、濡れていないとおもう。黒い車が通って、ちゃぷんと音を立てた。 続きを読む
リンクを取得 Facebook × Pinterest メール 他のアプリ トマス・モアの『ユートピア』を読みおえた。 宗教がないと、見られることができないのかな。 わたしたちの目は感覚器官だ。網を用意して、ひっかかる刺激をまっている。むやみに振りまわせば、線になるまえの点たちは格子を通りすぎてゆく。 続きを読む
リンクを取得 Facebook × Pinterest メール 他のアプリ 七時半に外に出て、桃色の空をみた。これをみせられたらどんなにいいだろうとおもって、そのぶん見上げた。 しばらくしてまた空を見上げると、いつのまにかピンク色のつぶつぶで覆いつくされていた。降り注いでいるようにはみえないな。輪郭のいらなくなった粒子たち。まばたきをする。 七月と、夏のまるごとを、お祝いしてもらう。 「たくさんおいしいすいかを食べられる夏になりますように」 『ユートピア』がおもしろい。 続きを読む