うれしいことがあって踊る。

わたしの葬式が開かれるとしたら流れる音楽は「ダンス」がいい。わたしのすきな歌だし、そこにいるひとのための歌だとおもうから。
もし、わたしを知っていそうな物が悲しそうな顔をしてたら「野生のポルカ」をおもいだしてほしいよ。それに聴こえるように「細道駆ける最高の野生種に 細道駆ける最高の野生種に 細道駆ける最高の野生種に 細道駆ける最高の野生種に 細道駆ける最高の野生種に 細道駆ける最高の野生種に」って歌ってあげてほしい。これは必要な呪文だから。
葬式は「さようなら」って言っても「さようなら」って返ってこないから帰れないひとのために終わりがある。
いい匂いの「ダンス」。もう一度、もう一度!

きのうの夜、だいすきな友だちが歌をうたってくれた。きらきら、空気にひっかかったりすべったりしながら、金色の粒々は流れてゆく。たまに緑色やピンク色や銀色の光ののった金色の粒が、右のもっとみえないところへと流れていった。
うたってくれた歌は聴いたことのあるメロディーだったはずなのに、もう忘れてしまった。だけど、別にいい。

不自然なのはわかってるけど、いまのところ、これでいいとおもってる。