ハイになれるものはこの世にたくさんあるね。 ことばのあとにダンスで、 ダンスのあとにことばで、 踊りながらことばを交わして、 てのひらを指でなぞると、くすぐったいでしょ? 集まった落ち葉を踏んづけて歩く。 風が墓石とわたしときみにくるくる巻きつく。 ハイになれるものはこの世にたくさんあるね。 ダンスのあとにことばで、 ことばのあとにダンスで、 踊りながら歌がきこえる。 おしえて、その歌をもっと聴かせて。 無理な願いなら、それに近いことをしようよ。 おしえて、きみのことぼくはなにもわからないから。 ハイになれるものはこの世にたくさんあるね。 ことばのあとにダンスで、 ことばのまえにダンスで 踊りながら歌がきこえる。 おしえて、その歌をもっと聴かせて。
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1月, 2021の投稿を表示しています
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怖くない話を怖がるわたしの無茶なリクエストをきいて、タバスコの話をしてくれたひとの優しさがわすれられない。 いつもよりずっと早口で、いままでにないくらい慌てた様子で聴こえてきたタバスコの話は、だけどきちんと形になっていた。わたしの怖い気持ちを受け止めて、やわらげる責任なんてこのひとには無いはずなのに。怖がるわたしがおかしいはずなのに。おどろいて、おかしくて、わかるようでわからなくて、笑った。わたしの笑いはしばらく止まらなくて、そのあいだも、友だちはタバスコの話を続けた。 どうしてあんなに優しいのかな。知ってることを、与えてくれる。優しくないときもあるのかな。反射運動だったのかな。 考えるふりをして、もらった炎に何度も手をあてにいく。柔らかな赤い熱が、暗い部屋のなかで揺れる。