もし、なにかに腹のたつことがあったなら、頭のなかや、ひとりの部屋のなかで、わたしのことを、殴ったり、めちゃくちゃに言ったり、切ったり、貼ったり、していいよ。みんなの記憶にいる、わたしは、みんなのものなんだ。平気だよ。そいつは、意地っぱりでも、泣き虫でもないし、痣をつくったり、告げ口することだって、ないんだ。

昼、ベンチで、本を借りるために、本をよんだ。ふるい熱が、はだかの手の甲を貫いたとき。大学は、楽園だった。本は作品じゃないし、靴下は赤くたってかまわない。知らないことは山ほどある。

翠明館にて、暗い7時、タロットカードで占いをしてもらった。
自分のうわさをきいて、ふうんと言いながら、鼓動をはやくした。