ずっと探していた女のひとに、会えた。去年の4月、やさしい説明で、大学にみちびいてくれた。今年の2月は、すみやかに、わたしの仮受験票をつくってくれた。こじんまりとして、お洒落で、ほんとうにかわいい、事務のひと。わたしとおかあさんは、そのひとがだいすきで、なんども話題にだしたけれど、名前をしらなかったので、「きゅるきゅるのお姉さん」とよんでいた。そして4月。大学にはいって、なんども事務室をのぞいたけれど、いなかった。
でも、きょう、会えたのだ!教室から、ブルーのカーディガンを着たひとがみえて、ほんのちょっとまよったけれど、廊下に、とびだした。きゅるきゅるのお姉さんだった。お姉さんは、ことばにならない声をあげて、わたしたちは、ハグをした。わたしも、ブルーのカーディガンを着ていた。「ずっと、気になってたの、バスにのるときも、いつもさがしてたの。ああ、よかった!」うふふ、「ちょっとまってて!」お姉さんがどこかに行っているあいだも、うれしくて、たまらなくって、はねた。名刺をもらって、おかあさんによろしくねと、さよならしたあとも、うれしくて、たのしくて、そとは晴れていて、やりようのない勇気が、地面から、わたしがはねるたび、ぎゅっと、からだへ、ながれてきた。

やったー!